大声で緊張しなくなった人

紀伊国屋書店新宿本店、新刊コーナーにて

 本年9月25日に『大声のすすめ。和の発声法で伝わる話し方』(晶文社)が無事刊行されました。読者様からは、

「大変わかりやすい」
「かんたんなことから始められる」
「毎日練習してみようとやる気がでた」
「『詩吟って難しくないんだ』ということがわかった」

 などのコメントをいただいております。

 さて、この度【大声のすすめ。番外編コラム】と題して、『大声のすすめ。』で紹介しきれなかった、大声が出せるようになって変わった方をご紹介します。


どんな人が、どんな変化を遂げたのでしょうか。



■「大声で緊張しなくなった人」



詩吟歴3年のある女性(40代)は、テレビに出演したり、多勢の人前で話す仕事をしています。

 さぞ、度胸がおありかと思いきや、子どもの頃から人前で話すことが苦手。
  
 人前で話す仕事を始めてから20年経っても、緊張がなかなかとれませんでした。



 しかしあるとき、ふと、その緊張がなくなっていたことに気づきました。



  彼女はなぜ、人前で緊張しなくなったのでしょうか。



 思い当たることと言えば、始めて3年目になる詩吟です。




「もしや……、20年続いた緊張が、たった3年の詩吟でなくなった?」



 結果は目に見えていました。




 気づいた時期を境に、仕事での周囲の反応が変わり、新しい仕事も増えていったのです。



 彼女は感じました。


「詩吟の発表の方が、仕事より何倍も怖いし、緊張する。だからこそ、普段の仕事で『今は大丈夫』と余裕を持てるようになった」





 人前で大きな声を出す詩吟は、とんでもなく緊張します。しかも、緊張するので、失敗することも多いのです(残念ながら……)。



 ところが、詩吟を失敗したところで失うものはありません。



 最初は失敗していても、続けていれば、ほんの少しずつでも、確実に以前より前進していきます。そして、そんな自分を「よくがんばった」と褒めてあげます。


 
 すると、そのような些細なことでも自信になるのです。


 
 ちょっとでも自信がつくと、それに反比例して緊張がだんだん薄れていくのです。



 こうして詩吟を通して大声を出す習慣を身につけることで、人前で話す度胸がつき、本当に失敗してはいけない本番で、たとえば、仕事、面接、スピーチ、結婚式、デートなど、大事な場面での緊張に強くなっていきます。


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