[10月]令和を祝って吟じたい詩吟「万葉集梅花の歌序文」


令和元年10月22日は「即位礼正殿の儀が行われる日」として祝日になりました。そんな令和を祝って吟じたい詩吟、万葉集より「梅花の歌三十二首 序文」をご紹介します。新元号「令和」の由来となった部分です。

初春の令月にして、気淑く風和らぎ、
梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫ず。

▼通釈
初春の佳き月で、空気は清く澄みわたり、風はやわらかくそよいでいる。梅は佳人の鏡前の白粉のように咲いているし、蘭は貴人の飾り袋の香にように匂っている。(「新版 万葉集一現代語訳付き」伊藤博」

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新元号が「令和」に決まって、その由来が万葉集の漢文の部分であると報じられたときに、「やや!これは詩吟として吟じられるのではないかしら!?」と思い、さっそくやってみると、なんとまあ晴れやかな気持ちになること!

そもそも詩ではありませんので、今まで詩吟として吟じてはこられませんでしたが、漢文で読み下しのものは詩吟調で吟じることができます。

この何とも言えない新感覚をみなさんで共有したい!と思い、YouTubeで公開したり、ナチュラル詩吟教室の生徒さんたちと練習して、いろいろな場所で吟じたりしました。


全国の詩吟愛好家のみなさんも、各々節をつけて吟じて楽しんでいるようです。

私も何回も吟じています。ぜひ吟じてみてください♪

※解説本によって「薫らす」と読んだり読み方はまちまちですが、詩吟で吟じる際に「万葉集2一日本古典文学体系」(岩波書店)に掲載の「薫(くん)ず」がしまってかっこいいと感じましたので、これを採用しました。


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