ラジオ番組の取材をうけました


詩吟のラジオ取材を受けたレポートです。

番組タイトルは、「Nippon style」。
日本に住む外国人が、日本の文化を紹介する番組です。
番組H.P http://www.jfn.co.jp/nippon/

詩吟の紹介を2010年7月のうち4回にわたって放送されました。最終回にはパーソナリティーのアンナさんも詩吟に挑戦。番組ウェブサイトでは取材時の動画がアップされています。

風船を使って腹から声を出す体験で爆笑の一コマ

ラジオでうけた質問に対して、ラジオでは放送しきれなかったものも追加した返答をご紹介致します。


◆「そもそも、詩吟ってどういうものですか?」


詩吟は伝統芸能です。古くから伝わる日本の詩を大きな声でよむように歌い、歌うようによむことです。

もともと文字をよむということ事態が、イコール声に出してよむことだったそうです。明治時代に図書館の前身ができた時には、みんなが声に出してよむものだからあまりにうるさくなって、「声に出してヨムベカラズ」な張り紙が貼られたそうな。

つまり、文は声に出してよむものであったのに、声を出すことは禁じられ、黙読はとても最近始まったことのようです。

というのは余談ですが、つまり詩吟は、本来の形としての、声に出して、古典文学である有名な漢詩、和歌、俳句を歌うことであります。

詩吟と歌との違いは、普通の歌にはリズム(決まった拍)があります。詩吟にはそれがありません。詩吟は言葉の語尾の母音を伸ばし、ゆらすのが特徴です。そして次の言葉を言うあいだの"間"が大切です。言葉を十分に伝えたい時の方法と同じです。十二分に伝える気持ちで読むと俄然詩吟らしくなります。


◆「詩吟は、いつ頃から、あるものですか?」


江戸末期、漢文の勉強として漢詩を声に出して読むことから始まりました。
明治維新の志士達が自らを律するために作詩、吟じたものが多く残っています。

現在吟じられるものでも根強く残っているのは中国の漢詩です。詩の全盛期、唐代の有名な詩人、李白・杜甫の作品が多いです。唐、つまり1300年以上前のものです。

この頃日本は奈良〜平安期、日本でも庶民から貴族まで多くの人が詩をつくりました。それを集めたのが詩の大コンピこと万葉集、古今和歌集、新古今和歌集です。

のちに藤原定家が恋愛系コンピをリリースするのがカルタで有名な百人一首です。そもそも屏風(寝室として隔てて飾るもの)に書かれるための詩選だっため、恋愛ソングが多くなったそうです。

詩吟として日本の和歌が吟じられるようになったのはだいぶ最近のこと。なかでも、詩吟のうちに愛されてるものは風土、情緒を詠った詩が多いようです。私の勝手な予測だとそのような風土、情緒系の詩が多く残ってるのは、大きな声で吟じるのに適していたのではないかなと思います。


◆「ずばり、詩吟の魅力とは?詩吟を始めると良い事ってありますか?」


魅力は吟じる人によって様々です。古典を味わうこと、大きな声を出すこと。

しかし詩吟の面白さはやっぱり大きな声を出すことだと思います。単にぎゃーと喉を痛めるのではなく、パカーと頭が開いてカラダ全身が響く感覚です。息まじりです。

笑ったり怒ったりする時につい出てしまう破裂するような声です。これが出ると同じ空間にいた相手との距離がだいぶ縮まったような気がするから不思議です。


詩吟ではそういう声を使います。


ストレス解消になるという生徒さんもいます。


実際に人前で話す機会があった生徒さんからは、詩吟を始めてから、ハラから声がでてますね、と言われたそうです。


今まで出なかった、聴いたこともなかったという声で充満する空間はとても神秘的です。私も毎度驚かされます。「声に出して読みたい日本語」の著者である斎藤孝さんは、自身がお寺の鐘になったよう、と形容されています。


さらに詩吟の声を出すためには丹田呼吸法なるものを使います。丹田とは身体の中心のポイントのことで、ヨガや気功、多くのスポーツにおいても使われます。いわゆる体幹にもつながります。


このような健康法にも使われる部位を意識することで、気持ち良く声を出すことができます。故に、詩吟を吟ずることは身体に良いのです。


◆「どんな方におすすめ?」


特に普段大きな声を出したことない方、カラオケにはもう満足できない方、日本の伝統文化を気軽に学びたい方にオススメです。新しい発見を楽しんでいただければ幸いです。