2017年12月16-17日と、吟詠「泊天草洋」全国大会に出場しに、熊本の天草まで生徒さんたちと行ってきました。
結果から申し上げますと……、大変ありがたいことに、生徒さんは5人組の合吟の部に出場し優秀賞を、私は独吟の部に出場し実行委員長賞をいただきました!
この大会は、詩吟で有名な「べんせいしゅくしゅく〜」の作者・頼山陽が天草を詠んだ漢詩「天草洋に泊す」だけを吟じるものです。天草の人たちにはおなじみの詩だそうで、小学校の校歌にも含まれているそうです。
何と言っても注目すべきは、地元の行政主催の大会というところです。主催は天草の苓北町で、町長さんから役場の方々、町の農家や和菓子屋さんなどまで出店し、町をあげてのイベントになっています。
さて、ここから旅のレポートです。
熊本空港からレンタカーで3時間、天草の海岸をひた走ります。ひろ〜い水平線と空と雲、いくつもの離れ小島を目の当たりにし、「天草洋に泊す」の詩の一節がうかびます。
「雲か山か 呉か越か」
(あれは雲だろうか山だろうか。はたまたは呉の国か、越の国か。 )
「水天髣髴 青一髪」
(空と海が一つにとけあって青く霞み、 一本の髪の毛のように見える。)
まさしくこの景色!詩とイメージがピタリと一致し、声が出ないくらい感動します。
そして、天草といえばイルカです。詩の一節にもこうあります。
「瞥見す 大魚の波間に跳るを」
"大魚"とはまさしくイルカのことです。我々もその大魚とやらを拝ませてもらおうじゃないか、というわけで、高波にあおられながら実際にイルカウォッチングもしてきました。
いるいるいるーーー!イルカがたくさんいるーーー!
舟の上でも「天草洋に泊す」を大合唱してきました。
そして頼山陽公園にも立ち寄りました。ここには立派な 「天草洋に泊す」が歌碑があり、ボタンを押すと大会優勝者の詩吟が流れてきます。
明朝、いよいよ大会当日です。朝8:00に会場である「志岐集会所」で受付。名前からしてふる〜い公民館か何かかと思ったら、めちゃくちゃモダンな建築のおしゃれ演劇ホールでテンションが上がりました。
独吟の部に出吟するわたくし。こんな風に後ろの席で待機するスタイルでめっちゃ緊張します。ぎょえ〜〜
合吟の部は生徒さん男女五人組。なんと超難易度の高いハモりに挑戦しました。ガンバレ〜〜
吟じ終わった後は、地元のオリーブ茶やあおさの羊羹を試食させていただき、あまりに美味しいのでたくさんおみやげに買い込んでしまいました♪
大会終了後は、町役場の方に富岡城に連れて行っていただき案内までしていただきました。頼山陽や勝海舟などこちらも立派な像がずらり。
帰り道には修復中の熊本城を拝見。ガンバレくまもと〜〜
こんな感じで楽しい楽しい詩吟の旅は幕を閉じたのでした。。。
さて、今年は12月開催でしたが、本来は毎年10月開催で、かつ前夜祭なるものがあり、町の漁師さんや農家さん、有名な陶芸家さんなどが集まり、お肉や魚をその場で焼いて振る舞ってくれるとのこと。残念ながら今年はそれがなかったのですが、めっちゃ楽しそう!!
しかしですよ、改めて思うのですが、いままでこんなに楽しい詩吟の大会があったことを知らなかったなんて!!
この大会は流派関係なく参加できるというのも非常に魅力的なので、コンクール部門だけでなく、 いろんな方の「天草洋に泊す」を観賞できても面白そうと思いました。
それにしても、主催の苓北町の町長さんや役場の方々、熊本の詩吟の先生方にご親切にしていただき本当にありがとうございました!!
来年もまた行きたいなあ〜〜。
そもそも、私はこの「天草洋に泊す」の詩が大大大好きで、拙著『詩吟女子』でも"江戸ラップ"として紹介しています。また付録CDにも録音されています。
そんなわけで、憧れの「頼山陽」が作った、憧れの「天草洋に泊す」を憧れの「天草」の地で吟じられるということは夢でした。夢が叶ってチョー幸せだったわけです。
詩吟の楽しさは、詩吟を愛する仲間たちと詩を詠まれた土地まで行って、実際にその景色を見て、その場で吟じるというのが、詩が作られてから何百年経ってもできるというところにもあると思います。
東京から行くのはちょっぴり大変かもしれませんが、全国から「天草」ファンが集まり、町をあげたこんなに楽しい詩吟の大会の存在を、多くの方に知っていただきたいと願っています。
参加募集は、苓北町のホームページから。おすすめです!
▶マンツーマン無料体験レッスンのお申し込みはこちら
▶9月25日発売!『大声のすすめ。和の発声法で伝わる話し方』(晶文社)
▶「詩吟女子:センター街の真ん中で名詩を吟ずる」乙津理風著(春秋社)
来年もまた行きたいなあ〜〜。
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そんなわけで、憧れの「頼山陽」が作った、憧れの「天草洋に泊す」を憧れの「天草」の地で吟じられるということは夢でした。夢が叶ってチョー幸せだったわけです。
詩吟の楽しさは、詩吟を愛する仲間たちと詩を詠まれた土地まで行って、実際にその景色を見て、その場で吟じるというのが、詩が作られてから何百年経ってもできるというところにもあると思います。
東京から行くのはちょっぴり大変かもしれませんが、全国から「天草」ファンが集まり、町をあげたこんなに楽しい詩吟の大会の存在を、多くの方に知っていただきたいと願っています。
参加募集は、苓北町のホームページから。おすすめです!
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